長い冬

3 11月

長い夜のことではない。北海道観光にとっての、長い冬についてである。

北海道観光のオンシーズンは本州からの集客が見込める6月から9月である。

5月はゴールデンウィークがある。10月は紅葉シーズンで観楓会もある。

しかし、11月から4月までの実に6ヶ月がオフシーズンであると断言できる。

スキー場エリアは別として、また冬祭りや雪のイベントがらみを除いては、

本当に寂しいシーズンになる。

宿泊施設においては、ビジネスホテル系はまだしも、観光系の施設の落ち込みは

極端なものがある。

商売をやっていて、年の半分が閑散期というこの現実はいったいどうなのか?!

 

空の玄関口、千歳空港と190万人都市札幌をかかえる道央圏はまだしも、

地方に行けばいくほど、冬の厳しさは半端なくなる。

地方空港のパイプは先細る一方。インバウンドもたいしてあてにならない。

地元経済の景気は悪くなる一方。

短い冬なら、じっとカラダを丸めて、春が来るまで堪え忍ぶ、というのもありだろう。

しかし、長~い冬なのである。待っているだけでは凍え死ぬ。

 

では、今後、この先の将来で、何か素敵な変化は来るだろうか?

お客様が増えるきっかけを期待していいだろうか?

甘い!

そんなプラス材料などはどこにも存在しないのである。

外部要因に期待する甘い考えなど、即刻捨て去らねばならないのだ。

生き残るには、ただ一つ。

少ないとはいえ、僅かに残った冬場のパイ(顧客)を競合と奪い合うための、

パワフルな力を身につけるしかないのである。

己の商品力を磨き、競争戦略を練りに練る。

 

この10年で、いや20年で、確実に環境は変化した。

生き残るのは、環境変化に対応できた種だけである。

もしも今、あなたの施設が10年前と同じ商品、サービスでやっているとしたら・・・。

 

変わるのは、いま!