長い夜のことではない。北海道観光にとっての、長い冬についてである。
北海道観光のオンシーズンは本州からの集客が見込める6月から9月である。
5月はゴールデンウィークがある。10月は紅葉シーズンで観楓会もある。
しかし、11月から4月までの実に6ヶ月がオフシーズンであると断言できる。
スキー場エリアは別として、また冬祭りや雪のイベントがらみを除いては、
本当に寂しいシーズンになる。
宿泊施設においては、ビジネスホテル系はまだしも、観光系の施設の落ち込みは
極端なものがある。
商売をやっていて、年の半分が閑散期というこの現実はいったいどうなのか?!
空の玄関口、千歳空港と190万人都市札幌をかかえる道央圏はまだしも、
地方に行けばいくほど、冬の厳しさは半端なくなる。
地方空港のパイプは先細る一方。インバウンドもたいしてあてにならない。
地元経済の景気は悪くなる一方。
短い冬なら、じっとカラダを丸めて、春が来るまで堪え忍ぶ、というのもありだろう。
しかし、長~い冬なのである。待っているだけでは凍え死ぬ。
では、今後、この先の将来で、何か素敵な変化は来るだろうか?
お客様が増えるきっかけを期待していいだろうか?
甘い!
そんなプラス材料などはどこにも存在しないのである。
外部要因に期待する甘い考えなど、即刻捨て去らねばならないのだ。
生き残るには、ただ一つ。
少ないとはいえ、僅かに残った冬場のパイ(顧客)を競合と奪い合うための、
パワフルな力を身につけるしかないのである。
己の商品力を磨き、競争戦略を練りに練る。
この10年で、いや20年で、確実に環境は変化した。
生き残るのは、環境変化に対応できた種だけである。
もしも今、あなたの施設が10年前と同じ商品、サービスでやっているとしたら・・・。
変わるのは、いま!