米国の新聞が衰退している。この5年で発行部数が2割も減った。広告収入は5年で半減した。半減!である。こんなにドラスティックな変化が起きるなんて、ちょっと信じがたい。もう完全にビジネスモデルが崩壊している。
リストラも進んでいるようだが、高コスト体質をすぐにどうにかできるものでもない。日本が同じ状況に陥るのも時間の問題だ。新聞ほどではないが、雑誌業界も苦しい。紙媒体が苦しいということは、印刷業界も苦しいということで、巨大なマーケットが連鎖的に苦境に立たされている。
ただし、新聞は媒体であると同時に、優れた報道機能はその価値をすぐには失わないだろうし、出版社の編集・企画能力はウェブ業界のレベルをはるかに凌いでいることは間違いない。
インプットとアウトプットのねじれがこれから音を立てて始まるのだろう。