選択と集中

16 7月

百貨店や大型スーパーの品揃えはすごい数だ。でも僕がもっとすごいと思うのは、コンビニの品揃えだ。あの狭い店舗面積の中で、何気なく品物を並べているが、その選択には百貨店を凌ぐ知力と戦略が結集されている。

コンビニエンスストアとして、食品から日用品までの一定幅の品揃えも必要。頻繁に売れないものでも置いておかなければならない面もある。一方で、しっかりと売上を伸ばすための工夫は当然ながら重要だ。そこでは、必然的に高度な「選択と集中」が要求されている。

一方で、身近な企業の活動はどうだろう。中小企業なら、限られたヒトモノカネ&情報を使って、強大なライバルに戦いを挑まなければならない。へなちょこ玉では通用しない相手なのだ。狙いを一点に絞って、そこから突破していく戦略が求められるだろう。

それなのに、小さな企業に限って、あれもこれも中途半端に手を出して、どれも効果はさっぱり、という状態に陥る傾向がある。余計なものに手を出すことで、本当に大事な部分にエネルギーを集中できていないのだ。

「捨てるのはもったいない。」「多少の足しになるのなら、これも試してみよう」「やめるのはいつでもできる。とりあえずそのままで。」

弱者には弱者の戦略がある。「選択と集中」はその重要なひとつなのに。