レートパリティ

18 9月

レートパリティとはレベニューマネジメントの概念のひとつで、「価格の公平性」を意味します。つまり、各販売チャンネルにおいて宿泊プランの価格を同額になるよう揃える、ということです。一見、当たり前のことのようですが、実際にはこのレートパリティが崩れているケースが少なくありません。

レートパリティが崩れると、いくつかの弊害が生じます。トリバゴやトリップアドバイザーなどのメタサーチのユーザーに対しては、単価の下落を招きます。訪問サイトからの離脱率を高めるなどの悪影響も生じます。自社ウェブサイトの優位性、リピーターの囲い込みにもマイナスします。

レートパリティを崩している原因は複数ありますが、なかでもOTA(オンライントラベルエージェント)のプライベートセールやプロモーションによる影響が大きいと思います。OTAはユーザー獲得のために、競合他社と熾烈な競争を行っています。自社のシェアを少しでも高めるため、あの手この手の施策を講じています。その一環で、OTAの営業担当者は宿泊施設に対して半ば強引にプライベートセールへの参画などを要請してきます。しかし、ここで彼らの「言いなり」になってはいけません。プライベートセールは「OTAのOTAによるOTAのための」企画です。決して施設さんのための企画ではないのです。

とはいえ、OTAの企画を全否定するものではありません。某OTAの看板企画は、テレビCMはじめとした大量の広告費を投じて、企画開催中のアクセス数が急増し、予約転換率が高く、値引き以上の増収効果を期待できるものもあります。繁忙期に向けた企画と、閑散期に向けた企画、参画すべきか見送るべきか、このあたりの「目利き」については弊社営業担当まで随時ご相談いただければと思います。