正規料金

26 2月

今年10月に予定されている消費増税に向けて、宿泊料金の改訂を検討されている施設様も多いことかと思います。現行の8%から増税分の2%をそのまま上乗せする場合に、端数をどうするかで迷われるかもしれません。例えばじゃらんネットでは、施設の一覧表示では税別、日別のプラン料金は税込です。楽天トラベルでは初めから税別料金と税込料金が併記されています。大半の施設では税込料金で数字を「丸める」方式をとっているようです。10円単位、50円単位、100円単位など様々です。いずれ、現地での現金精算のことを考えると、税込で丸めた方がお客様も施設側も楽でしょう。
さて、宿泊料金と言えば、今や宿泊施設には様々な料金が存在しています。直接電話予約などで受け付ける正規料金や割引料金、旅行会社に提供する料金、宿泊予約サイトに掲載する料金などです。以前は正規料金というものが厳然として存在していました。ホテルではラックレートやタリフ料金と呼ばれています。全ての料金は、最高位に位置する正規料金から派生して、割り引かれていました。バブル崩壊以降、正規料金で売れる機会はほぼなくなりました。ネット販売が主流になってからは、価格変動(ダイナミックプライシング)が当たり前になり、ついに正規料金そのものが存在しないホテル旅館が増えてきました。
サッカーのJリーグでも、一部のクラブが観戦チケットの料金を、AIを使って変動制に切り替えています。人気のある対戦カードでは値段を上げて、雨天の予報が出たら値段を下げる。優勝争いに進んだら値段を一気に上げる、などです。これにより、観客数と単価の両方を上げることに成功しているようです。