仕事力

6 4月

この春、当社に4名の新人が入社した。新卒ではなく中途採用なので、みな社会人としての経験を積んでおり、基礎的なことは身についている。だから入社にあたって、毎度、社長の僕から「仕事力」について話をすることにしている。
仕事をする上で必要なものは3つ。専門スキルとコニュニケーション能力とマネジメント能力だ。専門スキルとは、配属された部署で仕事に携わる上で、必要とされる知識や職務遂行能力のこと。コミュニケーション能力とは、上司や同僚との意思疎通、お客様とのやり取りの中で不可欠なもの。マネジメント能力とは時間管理や優先順位付けの仕方、業務改善や問題解決など。
専門スキルについては日々、業務に取り組む中で少しづつ蓄積され、時間経過と共に自然と高まって行く。ところが、コニュニケーション能力とマネジメント能力というのは、毎日職場で頑張って仕事をしていても、なかなか向上することはない。なぜなら、このふたつは仕事をこなすことによって磨かれるものではないからだ。そして社内研修等が充実している一部の会社は例外として、普通の職場では教えてくれない。
例えば、プロ野球選手について考えてみよう。試合のバッターボックスでバットを振り回すたびに、打撃能力が向上する訳ではない。試合で振る回数の何百倍も何千倍も、練習でバットを振るのだ。練習の中で新たな技術を学び、能力を高めるために努力をする。どんな天才バッターであっても、いきなり試合に出てヒットが打てるわけではない。
同様に、専門スキル以外の仕事力は職場以外で高めるしかない。その第一歩として、何で学べばよいのか? ビジネス書だ。一冊1500円程、中古なら数百円の自己投資で、非常に多くのリターンが得られる。読んだ次の日から使えるノウハウもある。本を読むか、読まないか。数年後には大きな仕事力の差となって現れる。