思いを伝える

9 12月

私は大学を卒業してすぐに宿泊業界に入りました。それ以降、プライムネットを設立するまでの二十年間は、年末年始を自宅でゆっくり過ごしたことは1日もありません。クリスマスはホテル内のイベント対応等で深夜まで勤務し、大晦日はレストランなど現場サービスの応援で、除夜の鐘を聞いてからの帰宅。もちろん元旦も早朝から勤務です。それが当たり前でした。

プライムネットを設立してからは毎年、取引先様へクリスマスカードを贈ってきました。年末を忙しく過ごす宿泊施設従業員の皆さんに、ほんの一瞬でもクリスマス気分に浸っていただき癒しになればとの思いでした。そんなクリスマスカードの送付を今年から取りやめることにしました。

近年、世間では虚礼廃止の動きが盛んです。虚礼とは「うわべばかりで中身が伴わない形式的な儀礼」のことですから、弊社が心を込めたクリスマスカードが「虚礼」だったとは決して思いません。ですが、思いを伝えるかたちは時代の変化に合わせて進化させていくべきだと考えました。

我が家では2年前に年賀状を出すのをやめました。親戚や友達関係の多くはSNSでつながっていて、SNS上で新年の挨拶を交わしているので、無駄を感じたからです。SNSなら投稿にコメントを交わすとか、年賀状より多くの写真を掲載して近況を詳しく伝えることもできます。

先日は高校時代の友人とZOOMで飲み会をしました。千葉の友人と札幌の私、遠く離れているためなかなか会う機会がありません。しばらく年賀状のやり取りだけでしたが、3年振りにオンラインで再会することができ、楽しく会話することができました。

最近は印鑑を押す機会が大幅に減り、現金を使う機会がほとんどなくなり、印刷物やハガキを送る機会がなくなりました。コロナ下で生活様式や意識が変わりました。これからはDXで世の中の変化が加速しそうです。でも思いやりとか感謝とか、人の心の本質は変わりません。それをどう伝えていくのが良いのか、日々考えを巡らせています。

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