オーバーブックのリスク

14 11月

宿の運営において、売上の最大化が重要なのは言うまでもありません。一方で同じく重要なのがオーバーブッキングの回避です。売上の最大化を追求すると、ぎりぎり最後の一部屋まで売り切ることを目指します。在庫管理に失敗すれば部屋が溢れることにつながります。オーバーブックを必要以上に怖がって、在庫を早めに引き上げてしまえば、到底満室にはできません。二律背反、非常に悩ましい問題です。在庫管理をしっかり行っていても、サイトコントローラーの「タイムラグ」でオーバーブッキングが発生するリスクもあります。そこで今回は「ねっぱん!サイトコントローラー」の在庫更新速度について調べてみました。

【リアルタイム更新(1分前後で即時更新)】
楽天トラベル・るるぶトラベル・e宿・ベストリザーブ・マイナビトラベル・Booking.com・予約番・ダイレクトイン
【メール更新(予約発生後、5分前後で更新)】
じゃらんnet
【巡回更新(最大5分ごとに巡回して更新)】
一休・Agoda・Expedia
【巡回更新(最大15分ごとに巡回して更新)】
JAL・ANA・Ctrip

リスクとしての更新速度を長いとみるべきか、それとも短いとみるべきでしょうか。例として、1部屋が平均何分で売れるかを、予約受付時間を8時~24時(960分)と仮定した場合で計算してみました。

<客室数50室、稼働率70%の場合>
1日平均で35室が売れる⇒約30分に1室が売れる
<客室数10室、稼働率が50%の場合>
1日平均で5室が売れる⇒約3時間に1室が売れる

室数が多く且つ稼働率が高い施設は、1室が売れるまでの時間が短い。その為、在庫更新のタイムラグはリスクとして小さくありません。在庫管理に目が離せないと言えます。
一方で、室数が少なく稼働率が低い施設においては、5分の更新間隔であれば、ほとんどオーバーブッキングの心配する必要がないと言えます。